コリドラスの餌は、底まで素早く沈む人工飼料(コリタブや顆粒)を主食にして、冷凍赤虫をときどき足す組み合わせが、初心者にいちばん扱いやすい選び方です。
定番の「ひかりクレスト コリドラス(通称コリタブ)」「コリビッツ」「冷凍赤虫」の3つを軸に、口先の形(ノーズ)に合う餌の選び方、エビに横取りされない与え方、食べない時の確認ポイントまで、この記事でまとめてお伝えします。
コリドラスの餌おすすめは?定番3つから選べばOK
最初の1袋に迷ったら、「ひかりクレスト コリドラス」か「テトラ コリドラス」のような沈むタイプの人工飼料を選べば大きく外しません。
この記事は、次の3つの情報源の内容を、2026年9月時点で読み比べて整理しています。
- 東京アクアガーデン(水槽レンタル・メンテナンス会社)のコリドラスの餌に関するコラム
- チャーム(熱帯魚の通販ショップ)のコリドラス専門コラム「コリから目線でモノを言う」
- コリドラスン(コリドラスの繁殖に取り組む愛好家のブログ)
立場の違う3つの情報源に共通していたのは、「銘柄よりも、底にいるコリドラスの口まで餌が届いているかが大事」という考え方でした。
東京アクアガーデンのコラムでは、専用の餌がなくても、沈むタイプや顆粒の餌を食べてお腹が丸く保てていれば問題ないとしています。専用フードは「必須」ではなく、「条件を満たしやすい便利な選択肢」と考えると気持ちが楽になります。
コリドラスに合う餌の選び方は?3つの条件とノーズ別の違い
コリドラスの餌選びでは、「沈む」「栄養のバランス」「口先の形に合う」の3つを満たしているかを確認します。
チャームのコラムでは、コリドラスに合う餌の条件として次の3つが挙げられています。
- 沈下性であること:水面に浮くフレーク状の餌は、底で暮らすコリドラスに届きにくい
- 動物性と植物性の原料がバランスよく入っていること
- 口先(ノーズ)の形に合っていること
「ノーズ」とは、コリドラスの口先の長さのことです。口先の形によって、食べやすい餌の形も変わってきます。
| ノーズのタイプ | 種類の例 | 向いている餌の形 |
|---|---|---|
| ショートノーズ | 赤コリ・白コリ(アエネウス)、パレアタス、ステルバイ | 一般的なコリタブでOK |
| セミロングノーズ | アガシジィ、ハラルドシュルツィ | 顆粒のほうが食べやすいことも |
| ロングノーズ | セプテントリオナリス、オウラスティグマ | 顆粒のほうが食べやすいことも |
| ミニコリ系 | ピグミー、ハステータス | 小型魚用の細かい顆粒 |
※「種類の例」の列は、筆者が一般的な分類をもとに補足したものです。個体の大きさや好みでも食べやすさは変わります。
ミニコリ系のうち、ピグミーやハステータスなど一部の種類は、底ではなく中層を群れで泳ぐ性質があります。そのため、大きなタブレットより、テトラやラスボラ向けの細かい顆粒のほうが食べやすい場合があります。
ただし、同じミニコリ系でもハブロススのように底寄りで過ごす種類もいます。「ミニコリだから中層」と決めつけず、実際にどこで泳いでいるかを見てあげてください。
お店で見かけるコリドラスの多くはショートノーズなので、最初の1匹なら普通のコリタブで大丈夫です。珍しい種類を迎えたときだけ、口先と泳ぐ場所を一度チェックする、と覚えておけば十分です。
コリドラスにおすすめの餌はどれ?タイプ別に比較
ここでは、3つの情報源で名前が挙がっていた餌を、初心者が選びやすいように整理します。
| 餌の名前 | タイプ | 向いている人 |
|---|---|---|
| ひかりクレスト コリドラス | 沈むタブレット | 最初の1袋に迷ったら |
| テトラ コリドラス | 沈む人工飼料 | シンプルに始めたい |
| コリビッツ | 沈む顆粒 | 色々な種類を飼っている |
| 冷凍赤虫 | 冷凍餌 | 痩せ気味・繁殖を目指す |
| 冷凍イトミミズ | 冷凍餌 | 体力をつけさせたい |
| ブラインシュリンプ | 卵をふ化させる | 手間をかけられる人 |
それぞれの特徴を、情報源の内容から補足します。
- ひかりクレスト コリドラス:コリタブの定番。沈むのが速く、ほかの魚に横取りされにくい。粒がやや大きめで、ゴッセイなど大柄な種類にも使いやすいとされています。
- テトラ コリドラス:粒がほどよいサイズのベーシックな餌。ほかの底で暮らす魚にも使えます。
- コリビッツ:動物性と植物性の原料をバランスよく配合した顆粒で、コリタブより小粒で飲み込みやすいタイプです。チャームのコラムでは「最高品質」と評価される一方、内容量のわりに値段が少し高めな点にも触れられていました。ひかり菌配合とされていますが、現行の仕様はメーカー公式で確認してください。
- 冷凍赤虫:ほとんどの魚が好む餌で、体づくりや繁殖にも役立つとされています。
- 冷凍イトミミズ:やや高価ですが、コリドラスとの相性がよく愛好家の支持が高い餌です。
- ブラインシュリンプ:栄養価が高く、ピグミーやハステータスなど小型種にも向いています。
チャームのコラムでは、同社の自社ブランドの顆粒フード「ff num03」「ff num06」「ff num400」も紹介されていました。
なかでも「ff num06」は粒がすぐ沈むため、カラシンなどと混泳していてコリドラスに餌が回らない時に試す価値がある、とされています。
ただし、これは販売店が自社商品を紹介している評価です。内容そのものを疑う必要はありませんが、ほかの情報源の評価や、実際の食いつきとあわせて判断するのが公平だと筆者は考えます。03と400の粒の大きさや対象については、販売ページで最新情報を確かめてください。
※商品の内容・価格・パッケージは変わることがあります。購入前に最新情報を公式サイトやショップで確認してください。
専用じゃない餌でもいい?繁殖ブログで分かった「好みの違い」
結論として、コリドラス専用ではない餌でも、よく食べて体調が安定しているなら選択肢になります。
コリドラスンのブログ主は、コリドラスだけで15本ほどの水槽・数百匹を飼育している方です。食いつきとコスパを重視して、実際に与えている9種類の餌を紹介していました。
そのうち人工飼料として名前が挙がっていたのは、次のような餌です。
- テトラ ファンチップス
- おとひめ(S1・S2)
- グロウC
- ひかりクレスト ディスカス
- 咲ひかり金魚 色揚げ用(紫)
注目したいのは、同じ人工飼料でも、種類(水槽)ごとに好みがまったく違ったという点です。ブログで紹介されていた食いつきの順番は次のとおりです。
- イルミネータスグリーン:ひかりクレスト ディスカス > おとひめ > グロウC(ほかはほぼ食べない)
- ハステータス:ファンチップス > おとひめ > グロウC(ほかはほぼ食べない)
- コルレア:比べた人工飼料をどれもよく食べる
ブログ主は、「これさえ与えれば間違いない」という人工飼料は存在しないと感じているそうです。評価の高いコリビッツでも、まったく食べないケースがあったと書かれていました。
「ネットで評判の餌を買ったのに食べない」と落ち込む必要はありません。それは飼い方の失敗ではなく、単にその子の好みではなかっただけかもしれないのです。
食いつきを良くする与え方は?回数・量・時間帯の目安
食いつきを良くするコツは、明るい時間に、コリドラスに届く場所へ、食べきれる量だけ与えることです。
回数と量の目安
初心者の方には、1日1〜2回、数分で食べきれる量から始める方法をおすすめします。これは一般的によく紹介される目安で、筆者としても無理なく続けやすいと考えています。
繁殖に取り組むコリドラスンのブログ主は、照明を12時間点けて1日3回に分けて与えていると紹介していました。ただしこれは、数百匹を管理する繁殖向けの一例です。
東京アクアガーデンのコラムによると、コリドラスは口に入る分だけ食べてしまう傾向があり、欲しがるままに与えると肥満になる場合があるそうです。回数を増やすより、横から見たお腹の丸みで量を調整するほうが確実です。
時間帯は照明がついている間に
同じコラムでは、コリドラスは夜行性ではなく、夜はしっかり眠るタイプだとされています。暗くなってから餌を入れると反応が悪く、ストレスになることもあるそうです。
明るい時間なら、どのくらい食べたかも目で確認できます。
エビとの混泳は「横取り」を前提に
東京アクアガーデンのコラムでは、コリドラスにとって最大のライバルはエビだと紹介されています。
ヤマトヌマエビ、ミナミヌマエビ、チェリーシュリンプは餌への反応が素早く、タブレットを抱えたまま水草の茂みに持ち逃げすることもよくあるそうです。
対策として挙げられていたのは、タブレットだけでなく、別の沈む餌(顆粒など)を混ぜる方法です。エビが1つを抱えている間に、コリドラスが別の餌を食べられるようにするイメージです。
筆者としては、これに加えて次の工夫も組み合わせると、コリドラスに届いているか確認しやすくなると考えます。
- 餌を入れる場所を、エビのよくいる水草の茂みから離れた、砂が見える場所にする
- 入れた直後の数分は、エビが餌を運んでいかないか見ておく
- コリドラスの数に対してエビが多い場合は、餌をいくつかの場所に分けて落とす
新しい餌を試すには?初心者向け「5分チェック」の手順
新しい餌は、少量・明るい時間・5分観察の3点を守って試すのがおすすめです。情報源の内容をもとに、筆者なりに手順として整理しました。
1. 照明がついている時間に、いつもより少なめの量を入れる
2. 餌がきちんと底まで沈んだかを見る
3. 5分ほど、コリドラスが口にしているかを観察する
4. エビやほかの魚に持っていかれていないかを確認する
5. 5分たっても手つかずの餌は、スポイトなどで取り出す
6. 同じ餌を数日続け、反応が変わらなければ別の餌を試す
いちばん大事なのは、食べない餌を入れっぱなしにしないことです。
コリドラスンのブログでも、食べない餌を与え続けても水質悪化の原因になるだけだと書かれていました。食べ残しは水の濁りや臭いにつながり、底で暮らすコリドラスが真っ先にその影響を受けます。
試した結果は、簡単にメモしておくと好みが見えてきます。
| 記録する項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 餌の名前 | ○○(タブレット) |
| 反応までの時間 | 入れてすぐ/数分後/反応なし |
| 食べきった時間 | 5分以内/残った |
| 横取りの有無 | エビが1個運んだ など |
「たくさん入れれば1匹くらい食べるかも」ではなく、「少しずつ試して、記録で判断する」。このほうが、魚にも水にもやさしい方法です。
冷凍・乾燥・活き餌はどう使い分ける?
初心者の方には、普段は人工飼料、変化をつけたい時は冷凍餌という使い分けが扱いやすいです。
チャームのコラムでは、餌の食いつきと扱いやすさの関係が次のように整理されていました。
| 種類 | 食いつき | 扱いやすさ |
|---|---|---|
| 活き餌(活イトメなど) | とても高い | 難しい |
| 冷凍餌(冷凍赤虫など) | 高い | ふつう |
| 乾燥餌(乾燥赤虫など) | やや下がる | 簡単 |
同じコラムでは、迷ったら冷凍タイプがおすすめで、普段のタブレットや顆粒に週1回ほど冷凍赤虫を足すとよいとされています。
東京アクアガーデンのコラムでも、人工飼料だけを続けると、まれに食いつきが悪くなることがあり、その場合は赤虫などで食欲が戻りやすいと紹介されていました。
それぞれの注意点は次のとおりです。
- 乾燥赤虫:なかなか沈まず、コリドラスには与えにくいことがある
- 冷凍赤虫:ミニコリ系や幼魚は食べ過ぎて詰まることがあるため、刻んで与えるとよい
- 活イトメ:そのまま入れると砂に潜って回収しにくいため、小皿に入れて与えるのが推奨されている
- 活き餌全般:コリドラスンのブログでは、寄生虫や病気を持ち込むリスクに触れ、信頼できるお店で買う大切さが書かれていた
冷凍赤虫は大好物ですが、東京アクアガーデンのコラムでは、それだけに偏らず人工飼料も与えてバランスを取ることが大切だとされています。
コリドラスが餌を食べない時は?まず確認したいこと
コリドラスは基本的に食いしん坊な魚なので、餌にまったく反応しない時は、体調や環境の変化を疑ってみるのがよいとされています。
東京アクアガーデンのコラムでは、特に餌を吐き出す時は体調が悪いことが多いと紹介されていました。
ただ、症状だけで病名を決めつけることはできません。まずは次のポイントを落ち着いて確認してみてください。
- 水温:急に上がったり下がったりしていないか
- 水質:最近の水換えの状況、水の濁りや臭いはないか
- 餌:その子の口に合う形か、底まで届いているか
- 行動:じっと動かない、呼吸が速い、水面に何度も上がるなどの変化はないか
- 外見:ヒゲが短くなっていないか、ヒレや体に白い点・傷・充血がないか
- 混泳相手:エビや他の魚に餌を取られていないか、追いかけられていないか
「食べない」のではなく、「食べられていない」だけというケースもあります。餌の銘柄を変える前に、まず餌が届いているかを観察してみてください。
気になる症状が続く場合は、購入したお店や詳しい専門店に相談すると安心です。

コリドラスの餌選びで失敗しないための考え方(筆者の考察)
ここからは筆者としての私見です。
今回3つの情報源を読み比べて印象に残ったのは、立場がまったく違うのに、根っこの考え方がよく似ていたことです。
東京アクアガーデンはプロのアクアリストとしての実務の視点、チャームは多くの魚を扱う販売店の視点、コリドラスンは数百匹を繁殖させる愛好家の視点です。
それでも3者とも、「万能の餌を探すより、目の前のコリドラスが食べられているかを見る」という点で一致しているように感じました。
一方で、細かな部分には温度差もあります。
チャームのコラムは「条件を満たす餌」を体系的に整理していて、初めて選ぶ人の地図として分かりやすい内容です。コリドラスンのブログは、その地図どおりにいかない現実、つまり「評価の高い餌でも食べない子がいる」ことを教えてくれます。
筆者としては、この2つを組み合わせるのがいちばん失敗しにくいと考えます。条件で候補を絞り、最後は観察で決めるという順番です。
また、「ノーズ(口先の形)」と「泳ぐ場所」を見る習慣は、これから複数の種類を楽しみたい方にとって長く役立つ視点だと思います。ミニコリ系やロングノーズ系など、少し個性的な種類をお店で見かける機会も増えています。
コリドラス用フードの選択肢は、今後もさらに増えていくかもしれません。選択肢が増えるほど迷いやすくなりますが、「定番の沈む餌を1つ」「冷凍赤虫を1つ」から始めて、記録を見ながら少しずつ広げる。このやり方なら、初心者の方でも無理なく続けられると筆者は考えています。
まとめ:コリドラスの餌は「沈む主食」と「観察」で選ぶ
- 迷ったら、ひかりクレスト コリドラスやテトラ コリドラスなど沈む人工飼料を主食に
- 口先の形(ノーズ)や泳ぐ場所によって、顆粒や細かい餌のほうが合う場合がある
- 同じ餌でも種類や水槽ごとに好みが違うので、5分チェックで少しずつ試す
- 冷凍赤虫は週1回ほどのごちそうとして足し、人工飼料とのバランスをとる
- 食べない時は、水温・水質・行動・外見・横取りの有無を確認する
丸いお腹でヒゲを揺らしながら餌を探す姿は、コリドラス飼育のいちばんの楽しみです。焦らず、その子の好みを一緒に見つけていきましょう。
よくある質問
コリドラスの餌は1日何回あげればいい?
初心者の方は、1日1〜2回、数分で食べきれる量から始めるのがおすすめです。繁殖に取り組むコリドラスンのブログ主は、照明12時間・1日3回に分けて与えていますが、これは繁殖向けの一例です。お腹の丸みを見ながら調整してください。
浮く餌しかない時はどうしたらいい?
浮くフレークはコリドラスに届きにくいため、沈む餌を用意するのが理想です。ほかの魚と一緒に飼っている場合は、浮く餌と沈む餌を併用すると、上の魚と底のコリドラスの両方に行き渡りやすくなります。
冷凍赤虫だけを与えてもいい?
冷凍赤虫は大好物ですが、それだけに偏るのは避けたほうがよいとされています。人工飼料を主食にして、冷凍赤虫はときどきのごちそうとして与えましょう。水が汚れやすいので、食べ残しは早めに取り出してください。
(文・水野潤)

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