ネオンテトラにおすすめの水草は、CO2を足さなくても育ち、弱い光でも枯れにくいアヌビアス・ナナ、ウィローモス、ミクロソリウムが基本です。
後ろ側に成長の早いアナカリスやルドウィジアを少し足すと、初心者でもネオンテトラの群れが映える水槽を作りやすくなります。
この記事では、おすすめの水草7選と難易度、30cm・45cm・60cm水槽ごとの本数の目安、泳ぎを邪魔しない配置、買うときの選び方までを順番に解説します。
ネオンテトラにおすすめの水草は?結論は「CO2不要・弱い光でOK」の種類
ネオンテトラ水槽の水草は、見た目より「育てやすさ」で選ぶのが近道です。
CO2(二酸化炭素)の添加がいらないこと、強いライトがなくても育つこと。この2つを満たす種類から選ぶと、失敗がぐっと減ります。
商品比較サイトのマイベストが2026年9月時点で公開している熱帯魚用水草ランキングでは、選び方の柱として「CO2添加不要」と「低光量で育つ陰性水草」を挙げています。
この選び方は、東京・渋谷の水草と観賞魚の店「sensuous」代表で、水草職人として知られる早坂誠さんが監修しています。同ランキングで2026年9月時点の1位はウィローモスでした。
もう一つの情報源が、水槽レンタルを手がける東京アクアガーデンです。5000件を超える水槽設置の経験をもとに、初心者向けの水草20種類をランキングにしています(2026年9月時点で公開されている内容)。
そのトップ5は次のとおりです。
- 1位:アヌビアス・ナナ
- 2位:マツモ
- 3位:ウィローモス
- 4位:ミクロソリウム
- 5位:アナカリス
ショップ監修の比較記事と、設置実績の多い現場。立場の違う2つの情報源の両方で、ウィローモスやアヌビアス・ナナのような陰性水草が高く評価されている点は、水草選びの大きなヒントになります。
ネオンテトラ水槽に水草は必要?入れるメリットとは
結論として、水草は必須ではありませんが、ネオンテトラ水槽ではメリットの大きい存在です。
マイベストの記事も、水草は必ず必要なものではないとしたうえで、次のような利点を紹介しています。
- コケ対策:水中の余分な栄養分を吸うので、コケが出にくくなるとされています
- 隠れ家になる:産卵場所や、稚魚が身を隠す場所として役立ちます
- 見た目が映える:鮮やかな緑と熱帯魚の組み合わせで、お部屋の印象も明るくなります
ネオンテトラは体長3〜4cmほどの小さな魚で、群れで泳ぐ性質があります。
身を寄せられる陰があると落ち着きやすい、という考え方もあります。水草はその「逃げ場所」をつくる手軽な方法です。
もう一つ、筆者が大切にしているのが「色の見え方」です。
ネオンテトラの青と赤は、光を反射する小さな宝石のようなもの。白っぽい背景では色が埋もれ、濃い緑を背にすると対比がはっきりします。
水草は、ネオンテトラの美しさを引き立てる「額縁」でもあると筆者は考えています。
ネオンテトラと水草の相性は?水温24〜26℃前後なら両方育てやすい
ネオンテトラは一般に水温24〜26℃前後が無難とされ、この範囲は多くの水草の適温とも重なるため、組み合わせやすいペアです。
マイベストの記事では、グッピーやネオンテトラ、コリドラスなど人気の熱帯魚全般の目安として、次の数値が紹介されています。
| 項目 | 熱帯魚・水草全般の目安 |
|---|---|
| 水温 | 魚は22〜28℃、水草は23〜27℃前後 |
| pH | 5.5〜6.8程度(弱酸性寄り) |
| GH | 1〜5程度(やわらかい水) |
| 光 | 陰性水草なら強い光は不要 |
表の数値は「熱帯魚・水草全般」の目安で、ネオンテトラ専用の基準ではありません。個体差や水槽の環境で合う条件は変わります。
ネオンテトラで特に意識したいのは、数値をぴったり合わせることより急な変化を避けることです。
用語を補足すると、pHは水が酸性かアルカリ性かを表す数字(7が中性)、GHは水に溶けたカルシウムなどの量で、小さいほど「やわらかい水」です。
マイベストの記事は、水温が低すぎると水草がうまく光合成できず、高すぎると葉や茎が傷むことがあると注意しています。
ヒーターでネオンテトラ用に水温を安定させれば、水草にとっても過ごしやすくなる。これが初心者にうれしいポイントです。
ネオンテトラにおすすめの水草7選【難易度つき比較】
結論として、最初の1本はアヌビアス・ナナ、2本目にウィローモスかミクロソリウムを選べば大きな失敗はしにくいです。
| 水草 | 難易度 | 置く場所 | CO2・光 |
|---|---|---|---|
| アヌビアス・ナナ | ◎ | 前景〜中景 | 不要・弱くてOK |
| ウィローモス | ◎ | 前景〜中景 | 不要・弱くてOK |
| ミクロソリウム | ◎ | 中景 | 不要・弱くてOK |
| アナカリス | ◎ | 後景 | 不要・普通 |
| ルドウィジア | ○ | 中景〜後景 | あると◎・普通〜やや強め |
| クリプトコリネ・ウェンティー・グリーン | ○ | 中景 | 不要・弱くてOK |
| アマゾンソード | ○ | 中景〜後景 | 不要・普通 |
上の4種は2つの情報源の上位に共通する種類、ルドウィジアはマイベストが幅広い環境に適応しやすい種類として挙げたものです。
クリプトコリネとアマゾンソードは、2つの情報源の上位には入っていません。陰性水草と後景の有茎草だけでは「中景」が手薄になるため、CO2なしで育てやすい定番種として筆者が補いました。
マツモを7選に入れなかった理由:東京アクアガーデンで2位のマツモも丈夫な優秀株です。ただ根がなく、植えても漂いやすいため、配置を固定する目的には扱いにくいと判断しました。水面に浮かべる使い方なら十分活躍します。
アヌビアス・ナナ|迷ったらまずこれ
東京アクアガーデンが1位に選んだ定番です。同社の紹介では草丈は約10cm、葉は4〜5cmほど。強い光もCO2もいらず、18℃程度の低めの水温でも枯れにくいとされています。
流木や石に「活着(かっちゃく)」=根をくっつけて育てるのが一般的です。テグスや木綿糸で縛るのが一番手軽で、根が張るまでは数週間〜1か月以上かかることもあります。
購入時のチェック:葉が硬く濃い緑で、根元の太い茎(根茎)が茶色くぶよぶよしていない株を選びましょう。
ウィローモス|流木に巻くだけで自然な雰囲気に
東京アクアガーデンで3位、マイベストでは2026年9月時点で1位の人気者です。
厳密には水草ではなく苔の仲間で、強い照明がなくても育ちます。水の流れが弱い場所ではコケ(藻類)が絡みやすいので、伸びたら定期的にカットするのがきれいに保つコツです。
購入時のチェック:茶色く変色した部分が多いものや、糸状のコケが絡んでいるものは避けると安心です。
ミクロソリウム|根茎を埋めないのがポイント
シダの仲間で、強い光もCO2も必要としない陰性植物です。流木に活着させる使い方が基本です。
底砂に植えるなら、横に伸びる太い根茎は砂の上に出し、細い根だけを軽く差し込むのがポイント。根茎を埋めると腐りやすいとされています。
アナカリス|成長が早い「水の味方」、ただし野外に流さない
とても丈夫で成長が早く、肥料を足さなくてもよく育ちます。東京アクアガーデンによると、マツモは水道水の塩素が残っているとバラバラになることがある一方、アナカリスは問題ないことが多いそうです。
注意点として、アナカリス(オオカナダモ)は南米原産の外来種で、環境省の「生態系被害防止外来種リスト」に掲載されています。
トリミングの切れ端を川や池、排水溝に流さない。ビニール袋に入れて燃えるゴミに出すなど、責任を持って処分してください。
ルドウィジア|緑と赤で色のアクセントを
手ごろで丈夫な、昔から親しまれている水草です。マイベストでも幅広い環境に適応しやすい種類として挙がっています。
光が強いと葉が赤みを帯びるので、ネオンテトラの赤いお腹と色を合わせる楽しみ方もできます。7選の中ではやや光を欲しがるので、ライトの真下に近い位置が向いています。
クリプトコリネ・ウェンティー・グリーン|中景のボリューム役
CO2不要で、少ない光でも育つ種類です。
注意したいのは、入れた直後に葉が溶けることがある点。環境の変化への反応で、根が生きていれば新しい葉が出てくることが多いです。溶けた葉は取り除き、株は捨てずに数週間は様子を見てください。
アマゾンソード|60cm以上の水槽の主役に
根元から大きな葉が放射状に広がる水草です。活着はしないので底砂に植えます。
葉が大きく育つため、30cm水槽では窮屈になりやすく、60cm以上の水槽向きです。

ネオンテトラの水草レイアウトのコツは?中層に泳ぐ場所を空けること
レイアウトの基本は、前景は低い水草、中景は片側に寄せたボリューム、後景は背の高い水草、中層は群れが泳ぐ空間という役割分担です。
ネオンテトラは主に水槽の中ほどを群れで泳ぐ魚です。水草でぎっしり埋めると、せっかくの群泳が見えにくくなります。
- 前景(手前):アヌビアス・ナナやウィローモスを流木・石に活着させて置く
- 中景(真ん中):左右どちらかに寄せ、ミクロソリウムやクリプトコリネでボリュームを出す
- 後景(奥):アナカリスやルドウィジアを並べ、緑の背景をつくる
- 中央の中層:あえて何も置かず、ネオンテトラの「泳ぐ舞台」にする
水草を片側に寄せて反対側を空けると奥行きが出て、群れが横切る様子がよく見えます。
30cm・45cm・60cm水槽の水草の本数目安
下の表は、中層を空けることを前提にした筆者の目安です。
| 水槽サイズ | ネオンテトラの目安 | 水草の組み合わせ例 |
|---|---|---|
| 30cm(約12L前後) | 8〜10匹程度 | 活着済みアヌビアス・ナナ1株、ウィローモス少量、アナカリス3〜5本 |
| 45cm(約30L前後) | 15匹前後 | アヌビアス・ナナ1〜2株、ミクロソリウム1株、クリプトコリネ2〜3株、後景の有茎草5〜8本 |
| 60cm(約55〜60L) | 20〜30匹程度 | 上記にアマゾンソード1株を加え、後景の有茎草10本前後 |
匹数はろ過装置の能力や一緒に飼う魚によって変わります。迷ったら魚も水草も少なめから始め、様子を見て足すほうが安全です。
東京アクアガーデンの記事では、草丈5〜8cmのミニマッシュルームは手前向き、60〜80cmまで伸びるバリスネリア・スピラリスは中型以上の水槽向き、といった情報も紹介されています。
水槽の高さと、水草が最終的に育つ大きさを合わせる。これがレイアウトを長く保つコツです。
ネオンテトラ用の水草の選び方|組織培養カップと残留農薬の注意点
結論として、初心者は「組織培養カップ」や「無農薬」表示のある水草を選ぶと安心です。
- 組織培養カップ:無菌に近い環境で育てられ、一般に農薬を使わず生産されるため、農薬や貝・コケの持ち込みの心配が少ない
- 活着済み(流木・石付き):入れるだけでレイアウトが決まる
- 水上葉のポット・束:水の外で育てた葉。水中で葉が生え替わるため、一時的に溶けたように見えることがある
- 水中葉の束:なじみやすいが、農薬処理の有無は要確認
価格は種類・サイズ・販売店で大きく変わるため、最新の値段は各販売店で確認してください。
残留農薬に気をつける
マイベストの記事は、害虫よけの農薬が残った水草が魚に影響する可能性を指摘しています。
商品ページに「無農薬」「残留農薬処理済み」とあるか確認しましょう。そうでない場合、同記事ではくみ置きした水に2〜3週間浸けるなど、種類に合った処理をしてから入れる方法が紹介されています。
ミナミヌマエビなど小さなエビも一緒に飼う予定の方は特に注意が必要です。エビは少量の農薬でも死んでしまうことがあるとされています。
陰性水草のコケと、CO2の入れすぎ
アヌビアス・ナナのように成長がゆっくりな水草は、葉にコケがつきやすい傾向があります。東京アクアガーデンも、アヌビアス・ナナ・ゴールデンにはこまめな水換えやヌマエビなどのお掃除役が必要と紹介しています。
7選の水草は基本的にCO2なしで育ちます。CO2を足す場合、マイベストの記事は入れすぎると魚が酸欠や二酸化炭素中毒になるおそれがあると注意しているので、夜は止めるなどバランスを考えてください。

ネオンテトラ水槽の初心者が「枯れない水草」を選ぶべき理由
ここからは、筆者個人の考えです。
少なくとも今回比較した2つの情報源では、アヌビアス・ナナ、ウィローモス、ミクロソリウム、アナカリスといった丈夫な種類が上位に並んでいました。
ショップ監修の選び方と、設置実績の多い現場。立場が違っても「まず丈夫な種類を」という方向がそろっている点に、筆者は説得力を感じます。
一方、東京アクアガーデンのランキング後半にあるヘアーグラスやリシア、キューバパールグラスは、照明・CO2・肥料のバランスが必要な中〜上級者向けとされていました。
底一面が緑のじゅうたんになった水槽は美しいですが、個人的には、最初のネオンテトラ水槽でそこを目指す必要はないと思っています。
枯れかけた水草は水を汚し、魚の体調にも響きます。魚が健康に暮らせることを優先すると、自然と「丈夫な種類から」という答えになるのです。
ネオンテトラ水槽の主役は、あくまで群れで泳ぐネオンテトラそのもの。水草は群れを引き立てる「背景」と「逃げ場所」になってくれれば十分です。
もう一つ強調したいのが、魚の「泳層」から逆算する配置です。
水草ランキングの多くは「どれが育てやすいか」を教えてくれますが、「その魚がどこを泳ぐか」から配置を考える視点は、もっと広まってよいと感じています。
中層を泳ぐネオンテトラなら、前景は低く、後景は高く、中央は空ける。底付近を泳ぐコリドラスも飼うなら、前景の底砂も少し空ける。この考え方は魚や水草が変わっても応用できます。
今後は、活着済みの流木やセット商品のような「入れるだけ」のアイテムが、初心者の入り口としてさらに増えていくと考えられます。
ただ、マイベストの記事でも触れられていたように、活着させた土台の隙間には汚れがたまりやすいという弱点があります。
ときどき取り出して水槽の水で軽くすすぐ。この小さなひと手間を続けられるかが、長くきれいな水槽を楽しめるかの分かれ道になりそうです。
まとめ:ネオンテトラの水草はアヌビアス・ナナから始めれば安心
ネオンテトラにおすすめの水草は、CO2がいらず弱い光でも育つアヌビアス・ナナ、ウィローモス、ミクロソリウムが基本です。
後ろにアナカリスやルドウィジアを足せば緑の背景ができ、ネオンテトラの青と赤がより引き立ちます。
植える量は水槽サイズに合わせ、中層には群れが泳ぐ空間を残しましょう。購入時は組織培養カップや「無農薬」表示を選び、アナカリスの切れ端は野外に流さないでください。
最初から完璧を目指さなくて大丈夫です。丈夫な水草から少しずつ増やして、あなたとネオンテトラにとって心地よい水槽を育てていきましょう。
よくある質問
ネオンテトラの水槽に水草は必ず必要ですか?
必須ではありません。ただ、コケが出にくくなる、隠れ場所になる、色が映えるなどメリットが多いので、丈夫な種類を少し入れるのがおすすめです。
ネオンテトラが水草を食べてしまうことはありますか?
ネオンテトラは水草を積極的に食べる魚ではないとされ、アヌビアス・ナナのような硬い葉の種類は特に傷みにくいです。葉が急に減る場合は、魚以外の原因(貝の食害や水質の変化、光不足など)も確認してみてください。
水草に肥料は必要ですか?
7選の陰性水草やアナカリスは、魚のいる水槽なら肥料なしでも育つことが多いです。葉の色が薄くなる、成長が止まるなどの変化が出てから、水草用の肥料を少量から試すと失敗しにくいです。入れすぎはコケの原因になるので注意しましょう。
30cm水槽には水草を何本植えればいいですか?
目安として、活着済みのアヌビアス・ナナ1株、ウィローモス少量、後景にアナカリス3〜5本ほどで十分です。詰め込みすぎず、中層にネオンテトラが泳ぐ空間を残してください。
水草を入れるとエビやネオンテトラに悪影響はありませんか?
農薬が残った水草は、魚やエビに影響する可能性があります。組織培養カップや「無農薬」「残留農薬処理済み」の表示がある商品を選び、そうでない場合は処理してから入れましょう。
この記事を書いた人:水野潤(みずの じゅん)
熱帯魚を愛する世話焼きアドバイザー。長年さまざまな種類の熱帯魚を自宅で育て、失敗や調べものを重ねる中で、水質管理や機材選びなど初心者がつまずきやすいポイントを学んできました。特定の商品を押し付けず、市販アイテムや飼育方法をフラットな視点で比較してお伝えしています。


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